ソファに座ったときにお尻が深く沈み、中の硬いフレームに当たる感じを「底付き感」と呼びます。
底付き感があると座り心地が悪くなるだけでなく、腰痛の原因にもなります。
この記事では、内部のウレタン素材を交換し、底付き感を解消する方法を紹介します。

この記事はスポンジ加工メーカーとして、
60年以上の歴史がある富士ゴム産業が執筆しています。
監修:技術責任者 牧野
ソファの「底付き感」が起きる原因


ウレタンの経年劣化(ヘタリ)
ソファに長時間座り続けると、内部のウレタンに大きな負担がかかります。
ウレタン内部の気泡がつぶれて戻らなくなると、「へたり」が発生します。
へたったウレタンは本来の弾力や厚みを失ってしまっています。
その結果、座った際に骨組みの硬さを直接感じる「底付き感」が生まれるのです。
特に長年使用しているソファほどウレタンの劣化が進み、この症状が起きやすくなります。
ウェビングテープやSバネの緩み・破損
座面の下には、体重を支えるためのテープやSバネ(金属バネ)が入っています。
これらはウレタンと一緒に衝撃を受け止める大切なパーツです。
しかし、長年の使用でテープが伸びたり、バネが壊れたりすることがあります。
土台の支える力が弱まると、クッション全体が下に沈み込んでしまいます。
ウレタンが無事でも土台が傷むと、底付き感の原因になります。
ソファの耐荷重と座る人の体重のミスマッチ
ソファには安全に使える体重の目安(耐荷重)が設定されています。
座る人の体重に対してウレタンが柔らかすぎると、簡単に潰れてしまいます。
クッションが限界まで縮むと、中の硬いフレームに直接お尻が当たります。
購入したばかりでも、耐荷重と体重が合っていないと底付き感が起きます。
自分の体型や使い方に合った硬さのクッション選びが大切です。
底付き感のあるソファを使い続けるデメリット


腰痛や肩こりなど身体への悪影響
底付き感のあるソファに座ると、姿勢が不自然に崩れてしまいます。
骨盤が後ろに傾き、腰や背中に大きな負担がかかり続けます。
体圧がうまく分散されないため、血行が悪くなることも原因です。
その結果、腰痛や肩こりなどの体の不調を引き起こすおそれがあります。
健康的な姿勢を保つためにも、早い段階での対処が必要です。
骨組み(フレーム)の破損リスク
ウレタンには、座ったときの衝撃を和らげるクッションの役割があります。
底付き感がある状態は、衝撃がそのまま木枠やフレームに届いてしまいます。
強い衝撃が重なると、内部の木枠が割れたりネジが外れたりします。
最悪の場合、ソファ全体の骨組みが壊れて修理費用が高くなるリスクがあります。
ソファを長持ちさせるためにも、ウレタンの点検が重要です。
座り心地の悪化によるリラックス効果の低下
ソファは本来、体をリラックスさせて疲れを癒やすための家具です。
しかし、底付き感があると、お尻にゴツゴツとした不快な感触が伝わります。
座り心地が悪いと、何度も体勢を変える必要があり落ち着きません。
これではせっかくソファに座っていても、身体を休めることができなくなります。
快適な空間を作るためにも、座り心地の改善が欠かせません。
ソファの底付き感を解消する2つのアプローチ


市販のクッションや座布団の追加
手軽に底付き感を和らげたいなら、市販のクッションを置く方法があります。
座面の上に座布団やシートクッションを重ねるだけなので簡単です。
費用を安く抑えられる点が大きなメリットといえます。
ただし、中のへたり自体が直ったわけではないため応急処置に過ぎません。
座面の高さが変わったり、見た目が崩れたりするデメリットもあります。
ウレタンの中身交換
根本的に底付き感を解消するなら、ウレタンの中身交換がおすすめです。
カバーの中にある古いウレタンを取り出し、新品へ入れ替えます。
お気に入りのカバーやデザインはそのまま活かすことができます。
密度や硬さを自分の好みに合わせて選べる点も大きな魅力です。
新品のような快適な座り心地を取り戻すことができます。
底付き感をなくす!交換用ウレタンの正しい選び方


座り心地と耐久性を左右する「密度(kg/m³)」
ウレタンの寿命や耐久性を決めるのが「密度」という数値です。
密度が高いウレタンほど、中に原料が詰まっていてへたりにくい特徴があります。
ソファの座面用なら「30kg/m³以上」の密度を選ぶのがおすすめです。
密度の高いウレタンを選べば、底付き感が再発しにくくなります。
長持ちするクッションにしたい場合は、まず密度を確認しましょう。
硬さを決める「ニュートン(N)」の基準
ウレタンの硬さは「ニュートン(N)」という単位で表されます。
数値が大きいほど硬く、小さいほど柔らかい座り心地になります。
底付き感を防ぎたい場合は、100N〜150N以上のしっかりした硬さが最適です。
硬めのウレタンは体重を面で支え、お尻の沈み込みを防いでくれます。
自分の体重や好みに合わせたニュートン数を選びましょう。
専門店がおすすめするソファに最適なウレタンの種類
底付き感をなくすには、硬さの異なるウレタンを重ねる方法が効果的です。
土台には硬くて丈夫な「チップウレタン」を敷くのが適しています。
その上に柔らかい「高弾性ウレタン」を重ねると座り心地が良くなります。
この2層構造にすることで、底付きを防ぎつつ快適な柔らかさを実現できます。
スポンジホームセンターでは1cm単位でカスタマイズできる交換用クッションを販売しています。
自分でできる!ソファのウレタン交換・DIYの手順


現在のソファのサイズ(縦・横・厚み)を計測する
まずはソファのクッションカバーのサイズを正確に測ります。
古いウレタンは縮んでいるため、カバーの縫い目を測るのがコツです。
縦・横・厚みの3つの寸法を丁寧にメモしておきましょう。
厚みはカバーの内寸より少しだけ大きめに指定するのがポイントです。
少し大きめにすると、カバーをかぶせたときに綺麗な張りが出ます。
カバーを採寸する方法は以下の記事で解説しています。


古いウレタンを取り出す
クッションカバーのファスナーを開けて、内部の古いウレタンを取り出します。
古いウレタンはボロボロと崩れやすいため、シートの上などで作業しましょう。
中のホコリやゴミは、掃除機できれいに吸い取っておきます。
ウレタンに巻き付いている綿が傷んでいなければ、再利用することも可能です。
カバーの中を綺麗にしてから新しい準備を進めます。
新しいウレタン(オーダーカット)を補充・調整する
注文した新しいウレタンを、クッションカバーの中に詰めていきます。
ウレタンの角をカバーの四隅にしっかり合わせるのが綺麗に仕上げるコツです。
ウレタンに薄い綿を巻いておくと、滑りがよくなり入れやすくなります。
形を整えてファスナーを閉めれば、DIYでの交換作業は完了です。
自分で手軽に新品のような座り心地を復活させることができます。
カバー入れのコツは以下の記事で解説しています。


ソファ用ウレタンのオーダーカットは専門店にお任せください


1mm単位での精密なサイズ指定が可能
ウレタン専門店では、専用の機械を使って1mm単位で正確にカットします。
ハサミでは綺麗に切るのが難しい厚いウレタンも、まっすぐカットできます。
複雑な形や特殊なサイズのソファクッションにも対応可能です。
手持ちのソファカバーにぴったり収まるウレタンが手に入ります。
サイズ間違いを防ぎ、美しい仕上がりをお届けします。
用途や好みに合わせた最適な硬さの組み合わせをご提案
専門店の強みは、お客様のお好みに合わせた最適なウレタンを選べる点です。
「とにかく硬めにしたい」「柔らかいけれど底付きは防ぎたい」などのご要望に応えます。
異なる種類のウレタンを強力に貼り合わせる加工も行っています。
市販品にはない自分だけの理想の座り心地を作ることが可能です。
迷ったときは専門スタッフへ気軽にご相談ください。
古いソファが蘇る!ウレタン交換の費用目安
ウレタンの交換費用は、ソファを新しく買い替えるよりずっとお得です。
自分でウレタンを入れ替えるDIYなら、1座面あたり数千円〜1万円程度で済みます。
業者にソファ全体の張り替えを頼むと、数万円〜10万円以上かかる場合もあります。
お気に入りの家具を安く直せるDIY交換はとても経済的な選択です。
予算を抑えつつ愛用のソファを蘇らせることができます。
まとめ:ソファの底付き感はウレタンの交換で解消できる
ソファの底付き感は、中のウレタンを新品に交換することでスッキリ解決できます。
市販のクッションを重ねるのは一時しのぎに過ぎません。
高密度で適度な硬さのあるウレタンへ交換することが根本的な解決策です。
カバーのサイズを測って注文すれば、DIYでも簡単に交換できます。
費用を抑えながら愛用ソファの座り心地を復活させましょう。
底付き感でお悩みの方は、ぜひウレタン専門店にご相談ください。

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